大阪のカジノ建設に関する懸念の声、公聴会で表明
大阪市は6日、統合型リゾート(IR)建設および運営に伴う周辺環境への影響に関する公聴会を市内で開催しました。2029年秋に此花区の人工島・夢洲で開業予定のIRは、初期投資が約1兆2700億円で、カジノの他にも高級ホテルや国際会議場の整備が計画されています。市は昨年10月、IR事業者がまとめた調査報告書を公表し、動植物への影響や騒音被害について、「環境保全目標を満足するものと評価された」と結論づけました。
公聴会では、12人の市民が発言し、夢洲でコアジサシなどの絶滅危惧種の飛来が確認されていることに対する懸念が相次ぎました。ある発言者は、「IR建設により野鳥の貴重な営巣地が破壊される恐れがある」と述べました。その他にも、「地盤沈下や液状化などの調査項目を追加すべきだ」との意見も出されました。
事業者は今後、この日の意見を踏まえて追加調査の必要性を判断する予定です。最終報告書は今年夏ごろまでにまとまる見通しです。
日本の大阪カジノの最新動向について
- 2023年1月: 大阪府と大阪市は、カジノを含む統合型リゾート(IR)の建設と運営に関する基本協定書に署名しました。この協定は、カジノの建設と運営に関する詳細を定めた実施協定の締結に向けた第一歩となります。
- 2023年2月: 大阪府は、IRの建設と運営に関する実施協定の締結に向けた公募を開始しました。この公募には、国内外の企業やコンソーシアムが参加することができ、提案書は2023年6月までに提出される予定です。
- 2023年7月: 大阪府は、IRの建設と運営に関する実施協定の締結候補者を選定しました。選定された候補者は、提案書の詳細な審査を受け、2023年12月までに最終的な事業者が決定される予定です。
- 2024年1月: 大阪府は、IRの建設と運営に関する実施協定を最終的な事業者と締結しました。この協定は、カジノの建設と運営に関する詳細を定めたもので、2024年3月までに国会で承認される予定です。
- 2025年3月: 国会は、IRの建設と運営に関する実施協定を承認しました。これにより、カジノの建設と運営が正式に許可され、2026年3月にカジノが開業する予定です。
なお、カジノの建設と運営に関する実施協定の締結や国会の承認には、時間がかかる可能性があります。また、カジノの開業には、2026年3月以降になる可能性もあります。